2022年前期ワークショップ(1月):学びのスタートライン
トレーニング
2022年1月29日(土)、30日(日)に、気候オーガナイザープログラムの初のワークショップを、オンラインで開催しました。
既に気候危機の分野で活動している5チーム(各チーム5~6名)29名と、運営スタッフ13名の合計42名が、2日間を通して学びの場を作り上げました。
NPO法人コミュニティ・オーガナイジング・ジャパン(以下COJ)は、2014年の設立以来、様々な分野において市民の力で変化を起こしたい方々に、トレーニングと実践プログラムを提供しています。COJでは年に2回程、2日間のワークショップを開催しています。
気候危機が年々深刻化する中で、日本ではその危機を知る人が少なく、さらに知った人が声を上げにくい環境があり、結果、活動する市民やチームが圧倒的に少ない状況があります。
そこでCOJでは2021年より、気候危機に対して活動している市民、団体の活動を支援し、活動家とチームを増やしていけるようなプログラムを構築、実行しています。
2022年1月のワークショップは、COJで毎年開催しているワークショップの構造や内容の多くを参考に、開催しました。ワークショップでは、コミュニティ・オーガナイジングの5つのリーダーシップについて、講義と演習を繰り返しながら学びます。
オーガナイズされていない状態 | コミュニティ・オーガナイジングの 5つのリーダーシップ (単元名) |
オーガナイズされた状態 |
---|---|---|
消極的である | ストーリーの共有 (パブリックナラティブ) |
意欲的である |
関係性ができていない | 関係に基づいたコミットメント (関係構築) |
団結している |
バラバラである | 明確な組織構造 (チーム構築) |
目的を共有している |
反応的である | 創造的な戦略 (戦略) |
自発的である |
参加していない | 測定でき、目標のある行動 (アクション) |
参加している |
1日目には、ストーリー・オブ・セルフ(自分の活動に対する想いや原動力について語る)や、関係構築、チーム構築を通して、それぞれチームを立ち上げ、チームの共有目的を作りました。
2日目には、そのチームで戦略を立てるために、関係者をマッピングし、どのように行動するとどのような変化が起きるのかという変革の仮説を検討し、それを一文にまとめたオーガナイジングセンテンスを作りました。
参加者からは、
- 「チームメンバーのストーリーを知って、自分の仕事は別にあるのに、なぜ熱量を持ってこの活動に取り組めているのかが分かった。」
- 「コーチがどのように私たちから考えを引き出す(ガイドする)か、自身がコーチングを受ける立場になり体験できたことが、すごく勉強になりました。」
- 「わたしは有意義な時間の過ごし方ができないと不快感をすごく感じると気づいたがチーム内では時間を守らない人もいるのでそれをストレスに感じていると気づいた。」
などの声があがりました。(ワークショップ事後アンケートより)
2日間で多くのフレームワークを学んだこのワークショップのあとには、各チームが4ヶ月間定期的にコーチングを受ける実践プログラムが続きます。ワークショップに出られなかったメンバーと関係構築をしたり、時間をかけて関係者の関心や資源を分析して、それに基づいて戦略を見直したりしながら、オーガナイジングについてさらに理解を深めます。
その学びのスタートラインに立った29人の参加者に心からエールを送りたいです。