なぜ気候変動の活動をしているか

私は3歳と5歳の男の子の母です。里帰り出産で帰省した岡山で、2018年7月に倉敷市真備や母の友人宅が水害に見舞われました。その後、育休中になぜ晴れの国岡山でこんなに雨が降り続いたのか、色々調べるようになり、地球温暖化と長雨が繋がり、ティッピングポイントのことを知り、自分からは遠く離れたところにあった地球温暖化という問題が、自分事になりました。今隣にいる子どもの将来のためにもなんとかしないと、と思うようになりました。

 

その後、子どものオムツを布オムツにしてゴミを減らしたり、コンポストを始めたり、家の電気を再エネに切り替えたり、家庭の中でできることをやってみましたが、このことで地球の温暖化は緩和されるのかと疑問に思うようになりました。そんな時、偶然、生活クラブのチラシに入っていた今所属する環境団体主催のセミナーを知って参加したことがきっかけで、システムチェンジという言葉を知り、それに共感し、2021年から一緒に活動しております。

 

今は二人の子どもがおりますが、二人と手を繋いで保育園から帰る道で、この子達の大きくなった時はどんなに夏が暑くなっているんだろう、とか、この子達は、生きている間、ずっと地球温暖化の影響のもとで暮らすのかと思うと、とても暗い気持ちになります。ですが、今の環境団体のメンバーとは不安も言い合えたり、前向きな話もします。少しでも自分たちができることをしたいですし、一つでも社会の中の仕組みを変えたいという思いで仲間と一緒に日々活動しています。

 

今までCOのリーダーシップスキルが役に立った場面

今所属している団体は、みんな働きながら、空いた平日の夜や、土日を使って活動をしています。1日24時間という限られた時間の中で、少しでも前進したいと考えている仲間の中で、今年はどんな活動をしていくか、戦略を練る時間があります。戦略ミーティングと呼んでいますが、戦略ミーティングの中で、私たちがどういう目的に向かってどういうゴールで、どういう人を巻き込んでどんなアクションをしていくのか、意識合わせをしていきます。その時に、COのフレームワークを使うことで、一から戦略を自分たちが枠組みを作って進めていくより、より効率的な議論を進めることができますし、今まで気づかなかったことに気付くこともあり、具体的なゴール設定を立てることが可能になりました。

 

今後取り入れたいCOのリーダーシップスキル

今、ロビーチームで活動していますが、議員さんとの面談時、最初に自己紹介をする時にストーリ・オブ・セルフをみんなそれぞれ順番に話すようにしています。最近新しく入ったメンバーも昔からいるメンバーも、ストーリー・オブ・セルフは自分だけのオリジナルストーリーで、議員さんになぜこの活動をしているのか、どういう想いや価値観でいるのかを伝えることができ、またなぜ議員になられたのかも議員さんからもお話をしていただきやすくなりました。ほんのちょっとしたことですが、今ではストーリー・オブ・セルフはロビー時の挨拶のような位置付けになっていて、逆にしないと気持ちが悪いというか、どこか分かり合えないまま話し合いが進んでいくような感覚になってしまうほど、大事なものになっています。それほど双方向のコミュニケーションがより深くなることを実感しています。ロビーの時には、それぞれのメンバーが、ストーリー・オブ・セルフをもっともっとブラッシュアップできるようにフォローアップしていきたいですし、議員さんとの深い対話ができるという成功体験を経験して、新しく入ってきたメンバーには、どんどんストーリー・オブ・セルフの重要性を実感してほしいです。

 

これから、大きな目標に向けて、団体に入ってくるメンバーがどんどん増えていくと思いますが、意識したいことは、リーダーシップをスノーフレーク状に広げていく、ということです。特定の人に負担が偏らず、リーダーシップスキルも多くの人の中で育ち、より団体がパワーアップしていくことになるので、複数の事柄を同時並行的に進めることが可能になってきます。

 

※スノーフレーク・リーダーシップ：リーダーが他のリーダーを成長させていくリーダーシップの形（一人のリーダーに集中せず、全員がバラバラな方向を向いたりせず、コアチームからの指示がなくてもメンバーが責任をもって役割を遂行できる）

 

これからCOを学ぶか検討している人に一言

COは、一人では変えられない困難を、仲間と一緒だったら変えることができるかも！と気づかせてくれます。答えは自分の中にある、ということも気づかせてくれます。
大きな問題は、どうやって解決していいか途方にくれることもあるかもしれません。
でもCOは仲間との関係構築の方法を教えてくれますし、何より仲間との距離が縮まり、自分にとって居心地の良い場づくりをサポートしてくれます。
一人では変えられない問題に立ち向かおうとしている人にとって希望の光です。