教育者として偽りなく子どもたちの将来を考えたい(Yuさん)
オーガナイザー紹介
©Suzuki Chica/ Greenpeace
なぜ気候変動の活動をしているか
2019年に気候 “危機” という言葉を知り、地球温暖化の深刻さを理解しました。教師を仕事にしている私にとって、気候変動の課題に対して行動することは、教育者として偽りなく真剣に子どもたちの将来を考える上で不可欠なことでした。しかし、社会運動に対してネガティブなイメージが支配的な日本社会では、「教師で活動家」というプロフィールは変な目で見られるのではないかと不安で数年間足踏みしてしまいました。しかし、何も行動できていない自分がいよいよ許せなくなり、2021年の夏、最初の一歩を踏み出すことを決めました。すぐに同じ問題意識をもつ人達と出会いました。今では、市民と一緒に日本の温暖化対策をリードする横浜の実現を目指す「ゼロエミ横浜」が立ち上がり、10人以上のメンバーと一緒に自治体アクションで気候危機に立ち向かっています。日に日に悪化する気候変動、一方全然追いつかない気候変動対策、こんな世界的危機に直面しながらも終わらない戦争・・・この世の中に絶望しないでいられるのも、社会を少しでもよくしたいと実際に行動する仲間たちと一緒に活動できているからだと思います。
今までCOのリーダーシップスキルが役に立った場面
COのリーダーシップスキルは常に役立っていますが、特に、メンバーが増えてきた時に行ったチーム体制の見直しで一番役立ったと感じます。「どうすればスノーフレーク・リーダーシップ(※)の組織になるか?」と何度も自問自答し、メンバーと話し合いました。すでにやってきたアクションをもとに活動に必要な役割を洗い出し、メンバーと関係構築をして関心・資源を探りました。そして、それぞれが自律的に活動できるために、単なる雑務の役割分担ではなく、常に知識・情報にアクセスでき、アイディアを生み出せるチーム体制を整えました。この見直しによって、新メンバーも含めて、それぞれが責任もって参加できるようになってきています。
※スノーフレーク・リーダーシップ:リーダーが他のリーダーを成長させていくリーダーシップの形(一人のリーダーに集中せず、全員がバラバラな方向を向いたりせず、コアチームからの指示がなくてもメンバーが責任をもって役割を遂行できる)
今後取り入れたいCOのリーダーシップスキル
今後意識したいリーダーシップスキルは、たくさんの人をアクションに誘う方法です。2022年は、正直、イベントを企画して参加者を集めるだけで精一杯でした。でも、イベントを行うと、必ず私たちの活動や価値観に共感してくれる仲間が数人ずつ増えていくことに気づきました。そこで、これからは、何かイベントやアクションを企画する時には、意識的にアクション当日(キャンペーンのピーク)に向けて、ゼロエミ横浜以外の人達もアクションに参加・コミットしたくなるような工夫をしていこうと考えています。そうすることで、一連のアクションを通して、より多くの方たちと「横浜の温暖化対策をもっと良くしていこう!」という団結心が生まれ、より大きな変化に繋がるのではないかと期待しています。
これからCOを学ぶか検討している人に一言
余裕のない日々の中でも、社会問題から目をそらさず、自分達の力で解決していくためには、効果的に良いエネルギーを生みだしながら活動していく必要があります。そのためのスキルを学べるのがコミュニティ・オーガナイジングです!他者とつながり、COでエンパワーされると、「自分たちの力で社会はよくできるかも」と希望をもてるようになります!